第2編 物質の変化

第2章 酸化と還元

1物質の酸化
2物質の還元

 

 物質の酸化

【酸化】

 物質が酸素O2と反応(化合)することを〔 酸化 〕という。 特に熱と光の発生をともなって酸化する場合,〔 燃焼 〕という。また,酸化によってできた物質を  〔 酸化物 〕という。

 

【金属の酸化】

 金属を酸化すると,その金属の酸化物ができる。例えば鉄を酸化すると〔 酸化鉄 〕,銅を酸化すると〔 酸化銅 〕ができる。(「酸化~」の「~」に金属名が入る)

 

金属の酸化物の化学式

 酸素原子O(手の数2本)と金属の原子を手の数が同じになるようにくっつける。このとき,「金属原子,その数,酸素原子,その数」の順で書く。主な金属の酸化物の化学式は書けるようにしよう。

 

例題 (1) Agの酸化  (2) Cuの酸化 を化学反応式で表せ。

 

(1)  4AgO22Ag2O  (Ag2O2つにしてみて,AgOの数を合わせる。)

(2) 2CuO22CuO  (CuO2つにしてみて,CuOの数を合わせる)

 

【有機物の燃焼】

水素H2の燃焼

水素H2を燃焼するO2と反応させる)と,水素分子H2中のH原子と,酸素分子O2中のO原子とが化合して〔 H2O 〕ができる。

           (H原子は手が1本,酸素原子は手が2本だから,HOが化合するとH2Oになる)

反応式 〔   2H2 + O2 → 2H2O   〕

 

炭素Cの燃焼

炭素Cを燃焼する(O2と反応させる)と,C原子と酸素分子O2中のO原子とが化合して〔 二酸化炭素CO2 〕ができる。

           (C原子は手が4本,酸素原子は手が2本だから,COが化合するとCO2になる)

反応式 〔   C + O2 → CO2   〕

 

有機物の燃焼

有機物は〔 炭素C 〕を主とし,その他,水素H,酸素Oなどからなる物質である。有機物を燃焼する(O2と反応させる)と,有機物中のC原子は酸素分子O2中のO原子と化合して〔 二酸化炭素CO2 〕になり,有機物中のH原子は酸素分子O2中のO原子と化合して〔 H2O 〕になる。また,有機物中のO原子は,酸素分子O2中のO原子とともにC原子やH原子と化合してCO2H2Oになる。

 

例題 (1) C2H6の燃焼 (2) C4H10の燃焼 (3) C2H6Oの燃焼 を化学反応式で表せ。

 

(1) 2C2H6 + 7O2 → 4CO2 + 6H2O 

C2H62つにしてみる。つぎにCHの数を合わせてからOの数を合わせる)

(2) 2C4H10 + 13O2 → 8CO2 + 10H2O

      C4H102つにしてみる。つぎにCHの数を合わせてからOの数を合わせる)

(3)  C2H6O + 3O2 → 2CO2 + 3H2O

C2H6O2つにしてみる。つぎに,CHの数を合わせてからOの数を合わせる。最後に係数が約分できるので約分する。)